医療現場では、今でもホワイトボードやマグネットを使ってベッドの空き状況を管理している場面が多くあります。しかし、これらには「現場に行かないと状況がわからない」「転記ミスが起きる」といった課題がありました。
WardBoard-OSS は、そのような「アナログなホワイトボード運用」をデジタルの力で補完するために生まれました。電子カルテのような大規模なシステムを導入することなく、ブラウザひとつでどこからでも状況を把握できます。
最大の特徴は、「患者の個人情報を一切持たない」という設計思想です。管理するのはあくまで「場所(ベッド・部屋)」の状態のみ。だからこそ、導入のハードルが低く、セキュアに運用できます。
本プロジェクトは 門王 (monou.jp) によって開発・メンテナンスされています。医療現場のDXを、シンプルかつセキュアに推進することを目指しています。
タイル形式で現在のステータスを一覧表示。クリックで素早く状態を変更できます。
エリア、部屋、ベッドの登録や、状態マスタのカスタマイズが可能です。
30秒ごとの自動更新。大型モニターに表示して共有するのに最適です。
「誰が・いつ・何を」変更したかを正確に記録。監査証跡としても有効です。
患者名や病名、IDなどは一切入力・保存しません。DBが盗難・流出したとしても個人情報漏洩のリスクはありません。
Python 3.7+ と SQLite があれば動作。CGI、WSGI環境に対応。Dockerなしでも数分でセットアップ完了します。
「空き」「使用中」「清掃中」など、運用に合わせた状態マスタを自由に作成。色やアイコンも変更可能です。
深夜の決まった時間に「清掃中」を「空き」に自動リセット。手動操作の手間を減らす仕組みを備えています。
エリア内の状況をタイル形式で一覧。クリック(タップ)するだけで状態を切り替えられます。確認ダイアログの有無も設定可能です。
操作メニューを隠した閲覧専用URL。30秒ごとの自動更新機能を備え、大型モニターでの常時表示に最適です。
全エリア、またはエリアごとの「空き」「使用中」等の数を自動集計。現在の稼働率を瞬時に把握できます。
「いつ、誰が、どの項目を、何から何へ変更したか」を全て記録。過去90日分(設定可能)のログを保持します。
管理者(全機能)、オペレーター(更新のみ)、閲覧者(見るだけ)の3段階。現場の役割に合わせて使い分けられます。
レスポンシブ設計に加え、ダークモードにも対応。タブレット端末での運用も非常にスムーズです。
Python 3.7以降がインストールされた環境で、以下のコマンドを実行して依存ライブラリをインストールします。
pip install bottle peewee jinja2 itsdangerous
※WSGIサーバー(Gunicorn, Waitress等)を使用する場合は、別途インストールしてください。
リポジトリをダウンロードし、そのディレクトリ内で以下のコマンドを実行します。
python app.py
デフォルトでは http://localhost:8080 で起動します。サーバー起動オプションは config.py で変更可能です。
ブラウザで /install にアクセスし、最初の管理者ユーザーを作成します。その後ログインし、管理メニューから以下の順に設定を行います。
必要に応じて、状態マスタの色やアイコンを変更したり、自動リセット時間を config.py で設定してください。
患者の氏名、年齢、ID、病名、入退院予定日など、いかなる個人情報も入力することを許可しません。入力フォーム自体が存在しないため、オペレーションミスによる情報漏洩も防ぎます。
本システムは院内LANなどでの利用を想定しています。インターネットに公開する場合は、Nginx等のリバースプロキシによるSSL化やVPN経由でのアクセスを強く推奨します。
外部APIやクラウドサービスには一切依存しません。全てのデータはローカルのSQLiteに保存されるため、オフライン環境でも確実に動作します。
| バージョン | 主な更新内容 |
|---|---|
| v1.4 | 自動リセット機能、ダークモード対応、表示専用モードのオプション追加 |
| v1.3 | 状態運用の柔軟化(部屋/ベッド別)、簡易集計画面の追加 |
| v1.2 | 運用ログ(変更履歴)機能、ログ保持期間設定の追加 |
| v1.1 | 表示専用モード、変更確認モーダル、クエリ最適化 |
| v1.0 | 初回リリース |
WardBoard-OSSは GNU Affero General Public License v3 (AGPL-3.0) のもとで公開されており、どなたでも自由にご利用いただけます。ソースコードの改変や再配布も可能ですが、同一ライセンスでの公開が義務付けられます。
以下のような場合は、開発元の門王までお気軽にお問い合わせください。